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アレグラの副作用が取り沙汰されるのは…。
アレグラの副作用が心配されるようになったのは、アレグラと同じ前々身のマリオン・メレル・ダウ社から、発売された日本名「トリルダン錠(テルフェナジン)」で死亡事故が起こったからです。
「トリルダン錠(テルフェナジン)」は構造的としてはフェキソフェナジンのカルボン酸をメチル基に置換したものです。
「眠くならない抗ヒスタミン薬」として自動車などの運転従事者を初めとして頭脳労働者に広く受け入れられました。第一世代抗ヒスタミン薬が服用出来ない方でも服用できるところも歓迎されました。
ところが「トリルダン錠(テルフェナジン)」には心臓に対する毒性や肝障害があったのです。またテルフェナジンと肝臓の代謝酵素が競合する薬剤を合わせて使うと、フェキソフェナジンに変換される過程で肝臓の代謝が阻害されることがあるのです。すると「トリルダン錠(テルフェナジン)」の未変化体が毒性が強いまま血液中を循環する事になります。結果、心室性不整脈や重篤なQT延長から不整脈を引き起こすことにつながりました。
心停止や死亡した患者が現れたため、日本では当時の厚生省の指導で1995年に添付文書に警告欄を設けました。さらに1997年には緊急安全性情報が出されました。
抗アレルギー剤で緊急安全性情報発出は異例です。報道では「花粉症治療薬で不整脈」などと報じられました。
アメリカではフェキソフェナジンを製剤化して1996年からアレグラの発売を開始。そのため「トリルダン錠(テルフェナジン)」は1998年にアメリカでの発売を中止しました。
遅れること数年、日本でも1996年頃からフェキソフェナジンの第1相臨床試験を開始。海外の臨床試験データを承認申請に使ったことにより、2000年9月厚生省(現在の厚労省)から製造承認を得て、同年11月に発売を開始。アレグラが発売されたので日本でも翌2001年に「トリルダン錠(テルフェナジン)」の発売が中止されました。
このような経緯を経て、アレグラは私たちアレルギー患者の生活に「なくてはならないもの」になっています。
アレグラは劇的に効くので、どうしても頼ってしまいます。どんな薬でも、程度の差こそあれ副作用はあるのです。そこを正しく理解したうえで、必要なときだけ服用するアレルギー患者でありたいと思っています。
こちらのサイトが同じような花粉アレルギーの方のお役にたてれば幸いです。また、安全で有効な花粉症対策がある方は、ぜひ教えて下さい。どうぞよろしくお願いいたします。
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